子供時代に親が植えつけるリミティング・ビリーフ
-
2015/03/22
子供の頃は親の存在が絶対で、親の言うことは無条件に信じてしまいます。
親の考えに対して、論理的にあなたは間違っている、と言える子供は少ないでしょう。
親に反抗したとしても、本心では親の言うことを本当と信じるのがほとんどと思います。
私は親から、兄のやることは何でもマネをしろ、と言われました。そこで、子供心にちょっと頭にきて、兄の悪いことばかりマネしていました。そしたらある事件が起きてこっぴどく怒られましたが、さすがに、そこで、父さんが兄のやることは何でもマネしろ、と言ったからだ、とは言い返せませんでした。さらに怒られる、と思ったからです。
これは少し反抗していますが、それでも、親の言うことは頭の片隅に残っていて、その後も様々な影響を与えました。ただ、兄のマネをしていると、兄からはついてくるな、マネするな、と言われ、混乱した記憶もあります。
こういうとき、マネすべきところはマネし、マネすべきでないところはマネすべきではない、という当たり前の常識に気づかず、親の言う通りに考えてしまうのが幼児期の特徴だと思います。
親がいないと生きて行けないわけですから。
私が直接見てきた女性にも、子供の頃、あなたはおねえちゃんなんだからしっかりしなさい、と幼児の頃から言われ、あまり親に甘えられず、3歳位のときに下の子ともをおぶって10キロ位の山道を歩かされた、という体験を持っている人もいました。
本心では、「私は子供なんだよ」「もっと甘えさせてよ」「育児放棄だろ」と思っていても親にそんなことは子供は言えませんし、言葉にもできないかも知れません。
そうした、おねえちゃんだから、下の子の面倒をみなさい、とか言われて甘えられないで育つと、男性にも甘えられず、結婚が遅くなったりするおそれもあり得ます。
こうした形以外でも、例えば、親が世の中は間違っている、悪いことをしているヤツらがおいしい思いをしている、ということを親が言っていたら、子供は世の中は間違っている、という信念を持ち、世の中の矛盾に過剰に反応して、上司のちょっとした問題に対して反抗し、出世することも難しくなるかも知れません。
親が言っている一言一言が子供の潜在意識に入り、その子供の人生を創り出します。そういう意味で、親は子供にかける言葉は自分の世の中に対する恨みからではなく、世の中をより良くする人間になれ、という思いから、理想的な話をするのがよいと私は思っています。
そして、そうした正しい思いを持つことでお子さんが天才に育ちます。