卓越の戦略と利益追求
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2013/04/26
先日ある外国人のセミナーに参加したのですが、そこで渡されたテキストの翻訳文は非常にわかりにくく、読みにくいものでした。そこで、何人かの参加者がセミナー中にも翻訳が悪い、とクレームをつけたようです。
その後も、参加者と主催者のやり取りがありました。
参加者:翻訳がわかりにくい。翻訳を改訂して欲しい。
主催者:やる。必ずやる。
参加者:原文が欲しい。それも主催者のフィルタのかかってない編集していないものが欲しい。
主催者:編集したものを5万円で販売開始。翻訳の改訂版はいつになるかわからない。
これでは、誤訳は5万円で原文を購入して顧客にチェックしてくれ、と言っているようなものでは?本来は主催者側で原文と翻訳文を照らし合わせてまともな翻訳文を作るのが筋で、その労力を参加者に転嫁し、さらに5万円を支払わせる、というのが筋だと思う。
それに、原文が欲しいというのは、編集を経ていないものを希望しているが、主催者はそれではなく、編集したものを5万円で販売するという。編集したものは、主催者の解釈であって、何等かの誤解が含まれる可能性がある。それでは、高額セミナーに参加してもミスリードすることにはならないか?
果たしてこれが本当に卓越の戦略と言えるのだろうか?それはおそらく顧客の解釈によるのだろう。
売上アップと卓越の戦略を両立させるのは当然と思っていたが、主催者の姿勢は、売上>卓越ではないかと思ってしまう。私の知人の中にももう●●は卒業だな、返金を請求することも考えている、という人までいた。そういう意味では今回のセミナーは残念な面がかなりあった。
そういう意味では今後、セミナービジネスの発展にも影響を与える事件であり、今後の推移を見守りたい。高額の参加費を払った参加者は納得するであろうか?